2008年04月10日

神様からひと言/荻原 浩 ★★★

内容(「BOOK」データベースより)
大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。入社早々、販売会議でトラブルを起こし、リストラ要員収容所と恐れられる「お客様相談室」へ異動となった。クレーム処理に奔走する凉平。実は、プライベートでも半年前に女に逃げられていた。ハードな日々を生きる彼の奮闘を、神様は見てくれているやいなや…。サラリーマンに元気をくれる傑作長編小説。

小説として誇張された面はあるが、この作品に書かれている
会議の様子や、派閥・保身などの姿は、サラリーマンなら
誰しも共感できる部分があるのではないだろうか。

主人公が「お客様相談室」へ異動させられ、クレーム処理に
奔走する様子は非常に面白く読めた。
特に恐喝に来たヤクザ者への対応などは痛快である。
「お客様相談室」の先輩である篠崎のキャラクターも、うまく
書けている。

ただ、ラストが物足りない。
サラリーマンとして奮闘する主人公の姿が面白かった分だけ、
もう少し頑張って欲しかったという思いが残った。

神様からひと言 (光文社文庫)
神様からひと言 (光文社文庫)

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2008年06月27日

メリーゴーランド/荻原 浩 ★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。愛する妻に子供たち、あぁ毎日は平穏無事。…って、再建ですか、この俺が?あの超赤字テーマパークをどうやって?!でも、もう一人の自分が囁いたのだ。“やろうぜ。いっちまえ”。平凡なパパの孤軍奮闘は、ついに大成功を迎えるが―。笑って怒って、時々しんみり。ニッポン中の勤め人の皆さん、必読。

市役所に勤める主人公が赤字続きのテーマパークの再建に取り組む。
読みやすい文章で軽いストーリの中にも、ロッキーのテーマや子供の
作文「お父さんの仕事について」などの小道具によって、気弱な主人公
が奮闘する姿が良く表されている。

主人公が勤める地方都市の公務員や、テーマパーク管理会社の理事達、
オタクのプランナー、アトラクションの手伝いをする劇団の仲間、大工の
シンジと暴走族たち、そして主人公の所属するリニューアル推進室の
メンバーと、かなり個性的なキャラクターが多数登場する。
その姿は漫画的と言っても良いだろう。実際はどうか判らないが、
作者自身楽しんで書いているように思え、その楽しさが読み手まで
伝わって来るようだ。

人生はレースじゃないよ、メリーゴーランドだよ。

なんて言った所で、現実問題として、学校では受験競争、大人に
なれば出世競争や成果主義、格差社会などが厳然として存在する。
そんな中で日々足掻いている人にとっては、この作品が一服の
清涼剤となるのではないだろうか。少なくとも、この作品を読んで
いる間は幸せな気分にひたれるだろう。

メリーゴーランド (新潮文庫)
メリーゴーランド (新潮文庫)

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2009年04月02日

なかよし小鳩組/荻原 浩 ★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
倒産寸前の零細代理店・ユニバーサル広告社に大仕事が舞いこんだ。ところが、その中身はヤクザ小鳩組のイメージアップ戦略、というとんでもない代物。担当するハメになった、アル中でバツイチのコピーライター杉山のもとには、さらに別居中の娘まで転がりこんでくる。社の未来と父親としての意地を賭けて、杉山は走りだすが―。気持ちよく笑えて泣ける、痛快ユーモア小説。

作者お得意のユーモア小説。ヤクザの小鳩組のCI戦略を受け
持つ事になった零細広告代理店の奮闘ぶりが描かれる。
ヤクザのしのぎを一般企業の業務に例える所など、妙に可笑しい。
なんとなく、昔読んだ『セーラー服と機関銃/赤川次郎』を思い
出した。

この作品には離婚した主人公と、その娘との関わりなども書か
れており、ただのユーモアだけでなく、上手く表現出来ないが、
キャベツの芯と言うか、魚の小骨見たいな物が有る様に感じ
られた。

なかよし小鳩組 (集英社文庫)
なかよし小鳩組 (集英社文庫)

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2009年04月03日

ハードボイルド・エッグ/荻原 浩 ★★★

内容(「BOOK」データベースより)
フィリップ・マーロウに憧れ、マーロウのようにいつも他人より損をする道を選ぶことに決めた「私」と、ダイナマイト・ボディ(?)の秘書が巻き込まれた殺人事件。タフさと優しさを秘めたハードボイルド小説の傑作。

ハードボイルドかぶれの探偵と、ダイナマイト・ボディ(?)の秘書
が殺人事件に巻き込まれる。主人公の探偵としての特徴を説
明するためだろうが、導入部が少し冗長に感じた。

フィリップ・マーロウのパロディーなのだが、主人公のかっこ悪さ
や秘書との絡み、ユニークな脇役達など、ユーモア小説として
楽しめる内容となっている。フィリップ・マーロウのファンも、フィ
リップ・マーロウを知らない人も笑って読めるだろう。

しかし、ユーモア小説と言っても、本筋のストーリーは極めて
オーソドックスで基本に則っている。それゆえミステリーを読み
込んでる人なら途中で犯人の想像はついてしまうだろう。

ラストは少し切ない。この作品の評価が分かれる所だろう。
個人的には、エンターテイメント作品として割り切り、バカバカ
しくも明るいラストにした方が良かったのではないかと思う。

ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)

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