2007年12月23日

天空への回廊/笹本 稜平 ★★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
エベレスト山頂近くにアメリカの人工衛星が墜落!雪崩に襲われた登山家の真木郷司は九死に一生を得るが、親友のフランス人が行方不明に。真木は、親友の捜索を兼ねて衛星回収作戦に参加する。ところが、そこには全世界を震撼させる、とんでもない秘密が隠されていた。八千メートルを超える高地で繰り広げられる壮絶な死闘―。大藪賞作家、渾身の超大作。

ハリウッド映画的な、極めてスケールの大きな作品です。
舞台のほとんどはエベレスト山頂付近となる。
墜落した人口衛星をめぐり、様々な陰謀が繰り広げられる。
ところで、エベレストの山頂から電話やメールが出来るとは、
便利な世の中になったものですね。

難を言うなら、登場人物のプロフィールがやたら都合の良い設定
だったり、展開にご都合主義の部分があるのが気になった。

とは言え、娯楽作品として第一級の出来であることは間違いない。
標高8,000メートルを越すエベレスト山頂という過酷な環境で、
死闘を繰り広げる主人公の活躍には引き込まれる。
読み出したらページをめくる手が止まりません。

天空への回廊 (光文社文庫)
天空への回廊 (光文社文庫)
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2008年04月01日

太平洋の薔薇 (上)/笹本 稜平 ★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
伝説の名船長・柚木静一郎は最後の航海を迎えていた。横浜への帰路を襲った海賊の罠。船を乗っ取った彼らの目的は、積荷や身代金ではなかった。裏で、悪名高いテロリストが糸を引いていたのだ。乗組員の命を楯に取られ、柚木は無謀とも言える嵐の海への航海に挑んでいく。同じ頃、ロシアでは100トンにも及ぶ、史上最悪の生物兵器が盗み出されていた―。大薮春彦賞受賞作。

魅力的な海洋冒険小説であり、国際謀略小説です。
ただ、上巻ではロシアで盗まれた生物兵器の捜査、アメリカのCIA、
豪華客船に乗る謎の大富豪と執事、大富豪の主治医となる船医など、
多くの人物が登場し、頻繁に場面が切り替わるため、物語の中心となる
ハイジャックされた船のストーリーがなかなか進まない。
下巻になると様々な伏線が収束し、感動的なラストを迎えるのだが。

太平洋の薔薇 (上) (光文社文庫)
太平洋の薔薇 (上) (光文社文庫)

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2008年04月06日

太平洋の薔薇 (下)/笹本 稜平 ★★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
海上保安監である柚木の娘・夏海と同僚たちの必死の追跡に、荒れ狂う海が立ちはだかる。さらに追い討ちをかけるように、悪夢のような事故が!いずれ死ぬ運命なのか―絶望的窮地に追い込まれながらも、柚木と乗組員たちは、テロリストの野望に命を懸け立ち向かう。男たちの熱い思いが胸を打つ!全選考委員の絶賛を浴びた、圧倒的迫力の大薮賞受賞作品。

上巻では場面が頻繁に切り替わり展開が遅かったきらいがあるが、
下巻では張られた伏線が収束して行き、感動のラストを迎える。
ハリウッド映画の如く、読者の期待通りのストーリー展開を見せる。
ただ、難を言えば、作者の都合が優先する展開があったり、テロリスト
があっけなく死んでしまったりする部分が気になった。
そもそも、あえて目立つハイジャックをする必要があったのか疑問である。
終盤はグレート船長柚木マンセーの描写が演出過剰気味に思えたりもする。
とはいえ、海洋冒険小説、国際謀略小説として読み応え充分な作品である
事は間違いない。

太平洋の薔薇 (下) (光文社文庫)
太平洋の薔薇 (下) (光文社文庫)

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2008年04月20日

ビッグブラザーを撃て! /笹本 稜平 ★★★

内容(「BOOK」データベースより)
一人の会社員が巨大組織の陰謀に立ち向かう!ソフト開発会社員・石黒悠太は、目の前で変死を遂げた友人から、1枚のディスクを託された。中には、スーパーコンピュータを駆使しても解読に50年はかかる、世界最強の暗号ソフトが。国際的謀略組織“ビッグブラザー”の魔手が、悠太と家族に迫る―。圧倒的なリアリティ!冒険小説界の大器、衝撃の処女長編。

暗号ソフトを題材とした謀略小説として、着眼点は良いのだが、
その面白さが充分に読者に伝わっていない気がする。
それは多分現実感の無さ、特に国際的謀略組織とやらの現実感が
無いからだろう。姿を見せない謎の組織という設定は魅力的だが、
戦う相手が個人のためスケールが小さく、ホームドラマのようになって
しまった。

現代のコンピュータは、汎用機より性能の良いワークステーションが
登場し、さらにワークステーションより性能の良いパソコンが登場し、
果てはパソコンより高性能なCPUを搭載した携帯電話やゲーム機が
登場し、といった具合に、ハードウエアの性能が飛躍的に上がると共に、
より利用者に身近な存在となっている。
また、コンピュータを単体で使うのでは無く、ネットワークとして
一つの社会を形成するに至っている。

そういう意味では、もっとコンピュータを題材とした小説が出てきても
良いような気がする。ただ、日進月歩の世界なので、内容が陳腐化
するのも早いので難しいのかも知れない。

ビッグブラザーを撃て! (光文社文庫)
ビッグブラザーを撃て! (光文社文庫)

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2008年06月23日

極点飛行/笹本 稜平 ★★★

内容(「BOOK」データベースより)
南極を拠点に活動する極地パイロット・桐村彬が巻き込まれた驚天動地の謀略のシナリオ。失われた権力への執着と富への欲望が果てしない暴虐と騙しあいを呼ぶ!桐村の駆るツインオッターは、地球上で最も過酷な冬の嵐の中、極地の空に飛び立つことができるのか!?圧巻の描写、緊密な構成。比類なき航空冒険小説の傑作。

謎の飛行機による急病人搬送の妨害に始まり、誘拐、救出、
度重なる銃撃戦と派手なシーンが続くが、読み進めても一向
に物語の本筋が見えてこない。

雇われパイロットという主人公の立場も中途半端である。
挙句にナチの黄金伝説とか出てきて、何がどうなっている
のか良く判らないうちに、なんとも消化不良のエンディングを
迎える。

『天空への回廊』や『太平洋の薔薇』は面白かったので
期待していたが、かなり期待はずれだった。

極点飛行 (光文社文庫)
極点飛行 (光文社文庫)

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2008年11月04日

時の渚/笹本 稜平 ★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
元刑事で、今はしがない私立探偵である茜沢圭は、末期癌に冒された老人から、35年前に生き別れになった息子を捜し出すよう依頼される。茜沢は息子の消息を辿る中で、自分の家族を奪った轢き逃げ事件との関連を見出す…。「家族の絆」とは何か、を問う第18回サントリーミステリー大賞&読者賞ダブル受賞作品。

日本では数少ない、本格的な冒険小説の書き手である笹本稜平氏
のデビュー作である。しかし、読み始めてほんの数10ページで、先の
展開がなんとなく読めてしまう。

後はどんな味付けで楽しませてくれるか、なのだが、それにしても、
元刑事で、過去に傷を持つ私立探偵が人探しをするという、手垢に
まみれたパターンである。どうなることやらと思って読み進めたが、
終盤ではそれなりの感動が待っていた。

ただ、あまりにも都合の良い設定というか、偶然の要素が多すぎる
のが気になった。

臆面も無くこのような話が書ける所が、後に『天空への回廊』や
『太平洋の薔薇』といった優れたエンターテイメント大作をものに
する下地になったのかも知れない。

時の渚 (文春文庫)
時の渚 (文春文庫)

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posted by まどか at 01:37| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 笹本 稜平 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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