2007年12月25日

私が殺した少女/原 ォ ★★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。私立探偵沢崎の事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。だが、そこで彼は、自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る…緻密なストーリー展開と強烈なサスペンスで独自のハードボイルド世界を確立し、日本の読書界を瞠目させた直木賞・ファルコン賞受賞作。

新宿の片隅で探偵事務所を営む沢崎を主人公としたハードボイルド
作品。誘拐事件に巻き込まれた沢崎が、野良犬のように調査を進め
て行く。

全編にわたって、やや癖のある、独特のペーソスを持った文章で
埋め尽くされている。読んでいて少し疲れてしまう気がした。
これは主人公・沢崎の性格と言うより、作者の性格が出ているの
ではないだろうか。
解説をおかず、短編小説によって代わりとしているあたりにも、
作者のこだわりが感じられる。

この作品が優れているのは、ハードボイルドの雰囲気だけでは無く、
ミステリーとしても骨格がしっかりしている事だと思う。
ただ、この犯人は動きすぎと言うか、策を弄しすぎているようで、
読み進めて行く内になんとなく想像がついてしまうのだが。
さて、読者が最後に目にする結末とは?
ぜひご自分で確かめてみて下さい。

私が殺した少女 (ハヤカワ文庫JA)
私が殺した少女 (ハヤカワ文庫JA)
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2008年07月21日

行きずりの街/志水 辰夫 ★★

内容(「BOOK」データベースより)
女生徒との恋愛がスキャンダルとなり、都内の名門校を追放された元教師。退職後、郷里で塾講師をしていた彼は、失踪した教え子を捜しに、再び東京へ足を踏み入れた。そこで彼は失踪に自分を追放した学園が関係しているという、意外な事実を知った。十数年前の悪夢が蘇る。過去を清算すべき時が来たことを悟った男は、孤独な闘いに挑んでいった…。日本冒険小説協会大賞受賞作。

小説として面白いかどうか以前に、非常に読みにくい文章です。
作者の日本語のセンスには問題があります。

ハードボイルドタッチの作品ですが、主人公に魅力が無いのが
致命的です。まあ、それ以前に作者の日本語がおかしいんですが。
ハードボイルドと言うと、タフでクールな主人公を想像しますが、
この作品の主人公は元教師で、現在は塾の講師をしています。
暴力事は苦手なくせに、やたらと突っかかって行く印象です。
主人公の行動には理解に苦しむ場面が多かったです。
ストーリーの方も、ご都合主義の展開ですね。

作者は『私が殺した少女/原 りょう』みたいな作品を書きたかった
のかな。でも、全然レベルが違いますね。

この作品は日本冒険小説協会大賞受賞作と言う事です。
そんな賞があるのも知りませんでした。
このような作品に賞を与える事は、決して賞のためにはなりません。
なにより読者のためになりません。

クソ小説を読んでみたいと言う人にはお勧めです。
ただ、酷い文章なので途中で投げ出すかも知れませんが。
あ、でも、表紙だけはなかなか味のある表紙ですよ。

行きずりの街 (新潮文庫)
行きずりの街 (新潮文庫)

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2009年12月28日

砂のクロニクル〈上〉/船戸 与一 ★★★

映画、もしくは映画を意識した劇画調のオープニングである。
だが、少し判りにくかった。少し経ってから、やっと作者が意図
していた事が理解できた。文字だけが全ての小説という媒体では
オープニングをもっと工夫すべきである。

中東の少数民族クルドが武装蜂起をもくろみ、必要な武器の調達
を日本人の武器商人”ハジ”に依頼する。章ごとに敵味方様々な
人物の視点により物語は進行する。重奏的な構成である。

この構成は、多数の人物が登場する群像小説でストーリーが輻輳
する事がないという利点があるのだろう。しかし逆に、ストーリー
の進行が遅いという欠点もある。読んでいて少しイラついた。

クルドという民族の歴史や中東情勢、イスラム教などに馴染みが
ないため今一つ感情移入出来なかった。歴史背景を知っていれば
もっと楽しめたのかも知れない。

砂のクロニクル〈上〉 (新潮文庫)
砂のクロニクル〈上〉 (新潮文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
民族の悲願、独立国家の樹立を求めて暗躍する中東の少数民族クルド。かつて共和国が成立した聖地マハバードに集結して武装蜂起を企む彼らだったが、直面する問題は武器の決定的な欠乏だった。クルドがその命運を託したのは謎の日本人“ハジ”。武器の密輪を生業とする男だ。“ハジ”は2万梃のカラシニコフAKMをホメイニ体制下のイランに無事運び込むことができるのか。山本周五郎賞受賞作。

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2009年12月31日

砂のクロニクル〈下〉/船戸 与一 ★★★

日本人武器商人”ハジ”はグルジアマフィアから武器を調達し、
イランに密輸する。しかし、その過程で少しづつ歯車が狂っ
ていく。

各章で繰り広げられた様々な人々の物語が、終章で一気に
集束すのだが、今一つ期待はずれだった。様々な物語を読み
進めていただけに、最後はもう少し盛り上げて欲しかった。
二人の日本人”ハジ”も、なんだか厭世的で気が滅入りそう
になった。

砂のクロニクル〈下〉 (新潮文庫)
砂のクロニクル〈下〉 (新潮文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
機は熟した。運命の糸に操られるかのようにマハバードには様々な人間が集まっていた。革命防衛隊副部長のガマル・ウラディ、隊員のサミル・セイフ、クルド・ゲリラのハッサン・ヘルムート、過去を抱えた女シーリーン、そして二人の“ハジ”も。それぞれの思惑が絡み合い、マハバードは今、燃え上がる―冒険小説の第一人者が渾身の力を込めて描く壮大なる叙事詩。山本周五郎賞受賞作。

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