2006年06月11日

半落ち/横山 秀夫 ★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは―。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。

妻を殺した現職警察官・梶聡一郎、その語られない空白の二日間の謎とは?
刑事、検事、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官、梶聡一郎に関わる6人の男達の目を通し、物語りは進む。

それぞれが一遍の短編小説のような章立てとなっている。
面白い章立てだが、肝心の主役「梶聡一郎」の気持ちが伝わって来ない。
妙に達観してるような印象で、周りの人だけが一生懸命になってるような感じがする。

ラストの「落ち」は、内容はほぼ想像がついていても、やはり感動してしまった。
作者は人間の心を震わせるツボを心得ているようだ。
ボクシングで言えば、アッパーカットが来ると判っているのに、食らってしまうような感じ。

出て来るのはオッサンばっかりで、色気もない無骨な作品だが、秀逸な人間ドラマである。

半落ち
半落ち
posted by まどか at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 横山 秀夫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月22日

クライマーズ・ハイ/横山 秀夫 ★★★

内容(「BOOK」データベースより)
1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは―。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。

日本航空123便墜落事故を題材とした小説です。
しかし、この作品は日航機墜落事故を報道する地方新聞社の人間
模様を書いたものであり、墜落事故はあくまでもニュースの「素材」
として扱われています。

世間を騒がす事件であれば、別に墜落事故でなくとも良かった訳で、
『沈まぬ太陽〈3〉御巣鷹山篇/山崎豊子』のような事故の生々しい
描写はほとんど出て来ません。

日航機墜落事故に興味を持ってこの作品を読んだ人には不満が
残るかも知れません。そんな方には『沈まぬ太陽〈3〉御巣鷹山篇』
を読む事をお勧めします。

主人公は地方新聞社に勤めており、墜落事故発生により全権デスク
に任命されます。新聞記者と言うとなんとなくインテリのイメージがあり
ますが、この新聞社の人たちは皆ヤクザみたいな人たちばかりです。
何故かみんな訳も無く怒っているみたいです。

サラリーマンとしても、父親としても不器用な男が、墜落事故の報道に
奔走する。その姿からは報道に対する熱い思いが伝わって来ます。
ただ、ラストは少し不満です。最後の投書の掲載には疑問が残ります。
新聞記者なら載せるべきではないと思いました。

クライマーズ・ハイ (文春文庫)
クライマーズ・ハイ (文春文庫)

にほんブログ村 本ブログへ
posted by まどか at 03:35| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 横山 秀夫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。