2008年06月02日

4TEEN/石田 衣良 ★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない―。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。

大人でもない、子供でもない、誰でも人生で一度だけある、14歳と
いう特別な年を過ごす、4人の少年を描いた連作短編集。
だけど、かなり大人びた14歳だという印象を受けた。

特に第一話なんか、中学生というより、旧制高校を舞台にした話
のような気がした。ちょっと古すぎるかな。
援交の女子高生が、「やることはちゃんとやる」なんて台詞を吐くのも
興醒めです。それじゃまるでプロの売春婦じゃないですか。
援交女子高生なら、もっとちゃらちゃらしていて然るべきです。

この作品、直木賞取ってるんだよね。
直木賞って、いつの間にジュニア部門が出来たの?
と思う位、今まで読んできた直木賞作品とは趣を異にする作品です。
作品の舞台である月島の描写は秀逸。ただ、自分が14歳だった頃と
比べると、かなりギャップを感じた。

4TEEN (新潮文庫)
4TEEN (新潮文庫)

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2008年06月07日

氷室冴子さん死去

作家の氷室冴子さん死去…少女小説で一世を風靡

 「なんて素敵にジャパネスク」などの少女小説で一世を風靡
(ふうび)した作家の氷室冴子(ひむろ・さえこ、本名・碓井小恵子
=うすい・さえこ)さんが6日午前9時、肺がんのため死去した。
51歳だった。(2008年6月6日19時35分 読売新聞)


まだ51歳、と言うか、もう51歳と言うべきか。
驚きと共に、とにかく残念です。
『雑居時代』とか『少女小説家は死なない』とか、ものすごく
面白くて、夢中で読んだ記憶があります。

ご冥福をお祈りします。

参考リンク
氷室冴子
コバルト文庫

クララ白書〈1〉 (コバルト文庫)
クララ白書〈1〉 (コバルト文庫)
なんか、表紙の女の子が可愛いすぎますね。

クララ白書 (集英社文庫 52C)
クララ白書 (集英社文庫 52C)
やっぱり、こっちでしょ。

雑居時代 上 (1) (集英社文庫 52-G)
雑居時代 上 (1) (集英社文庫 52-G)
でたー、「倉橋さんちの数子さん」

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コバルトの群像 氷室冴子さんを偲んで

集英社コバルト文庫。『小説ジュニア』誌の作品を文庫化した、
今で言うライトノベルの走りです。
それ以前のジュニア小説と言えば、大人の作家が書いた、子供
向け作品と言うイメージしかありませんでした。

しかし、氷室冴子さんや新井素子さん、窪田僚氏などの作家が
『小説ジュニア』誌に次々と登場して来ました。彼らの特徴は、
読者の年代に非常に近い作家だという事です。
その新鮮な感覚には、驚きと共に、多くの読者が多大な共感を
得ていたと思います。

青春時代に、彼らの作品に出会えて良かったと思ってる人は
たくさんいるんじゃないかな。読者の心に作品の思い出が
生き続けている限り、きっと、少女小説家は死なないんですね。

少女小説家は死なない! (集英社文庫―コバルト・シリーズ)
少女小説家は死なない! (集英社文庫―コバルト・シリーズ)

星へ行く船 (集英社文庫 75B)
星へ行く船 (集英社文庫 75B)

ヘッドフォン・ララバイ―公園通りの青春 (1981年)
ヘッドフォン・ララバイ―公園通りの青春 (1981年)

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2008年06月17日

理由/宮部 みゆき ★★★

内容(「BOOK」データベースより)
事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。東京荒川区の超高層マンションで凄惨な殺人事件が起きた。室内には中年男女と老女の惨殺体。そして、ベランダから転落した若い男。ところが、四人の死者は、そこに住んでいるはずの家族ではなかった…。ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、直木賞受賞作。

荒川区の超高層マンションで起こった殺人事件をめぐり、
事件に関わった人たちのインタビューという形で物語りは進む。
淡々とした展開が延々と続くので、途中で何度も読むのを
やめようかと思った。

謎解きのスリルや興奮、スピード感といったものは一切無い。
ミステリーと言うより、ドキュメンタリーと言った方が良いだろう。
当然クライマックスも無く、読み終わった後の感動も無い。
ただ単に事件の真相が明らかになっただけである。

ただ、インタビューで語られる人間関係の機微みたいなものは
良く書けている。この辺は人間を書くのが上手い宮部さんの
長所が良く出ている。特に嫁、姑、小姑など女性特有の間柄や
親子の微妙な関係などは秀逸。しかし、子供、特に男の子が
皆良い子すぎるような気もする。

よく言えば、意欲作、実験作と言えない事も無いが、悪く言えば
失敗作、駄作とも言える。

理由 (新潮文庫)
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2008年06月23日

極点飛行/笹本 稜平 ★★★

内容(「BOOK」データベースより)
南極を拠点に活動する極地パイロット・桐村彬が巻き込まれた驚天動地の謀略のシナリオ。失われた権力への執着と富への欲望が果てしない暴虐と騙しあいを呼ぶ!桐村の駆るツインオッターは、地球上で最も過酷な冬の嵐の中、極地の空に飛び立つことができるのか!?圧巻の描写、緊密な構成。比類なき航空冒険小説の傑作。

謎の飛行機による急病人搬送の妨害に始まり、誘拐、救出、
度重なる銃撃戦と派手なシーンが続くが、読み進めても一向
に物語の本筋が見えてこない。

雇われパイロットという主人公の立場も中途半端である。
挙句にナチの黄金伝説とか出てきて、何がどうなっている
のか良く判らないうちに、なんとも消化不良のエンディングを
迎える。

『天空への回廊』や『太平洋の薔薇』は面白かったので
期待していたが、かなり期待はずれだった。

極点飛行 (光文社文庫)
極点飛行 (光文社文庫)

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2008年06月27日

メリーゴーランド/荻原 浩 ★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。愛する妻に子供たち、あぁ毎日は平穏無事。…って、再建ですか、この俺が?あの超赤字テーマパークをどうやって?!でも、もう一人の自分が囁いたのだ。“やろうぜ。いっちまえ”。平凡なパパの孤軍奮闘は、ついに大成功を迎えるが―。笑って怒って、時々しんみり。ニッポン中の勤め人の皆さん、必読。

市役所に勤める主人公が赤字続きのテーマパークの再建に取り組む。
読みやすい文章で軽いストーリの中にも、ロッキーのテーマや子供の
作文「お父さんの仕事について」などの小道具によって、気弱な主人公
が奮闘する姿が良く表されている。

主人公が勤める地方都市の公務員や、テーマパーク管理会社の理事達、
オタクのプランナー、アトラクションの手伝いをする劇団の仲間、大工の
シンジと暴走族たち、そして主人公の所属するリニューアル推進室の
メンバーと、かなり個性的なキャラクターが多数登場する。
その姿は漫画的と言っても良いだろう。実際はどうか判らないが、
作者自身楽しんで書いているように思え、その楽しさが読み手まで
伝わって来るようだ。

人生はレースじゃないよ、メリーゴーランドだよ。

なんて言った所で、現実問題として、学校では受験競争、大人に
なれば出世競争や成果主義、格差社会などが厳然として存在する。
そんな中で日々足掻いている人にとっては、この作品が一服の
清涼剤となるのではないだろうか。少なくとも、この作品を読んで
いる間は幸せな気分にひたれるだろう。

メリーゴーランド (新潮文庫)
メリーゴーランド (新潮文庫)

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2008年06月30日

最悪/奥田 英朗 ★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化。

まったく関連の無い三人の人物が、それぞれ事情を抱え、徐々に
追い詰められて行く。中でも特に鉄工所社長の川谷が精神的に追い
詰められて行く描写は見事である。

彼らは節目の選択でかなりバカな事をしている。
しかし、それは冷静な第三者の目で見ているから判る事であり、
追い詰められている彼らに取っては最善の選択をしたつもり
なのだろう。

やがて無縁だった三人の人生が交わり、みどりの妹を加えた
四人で御殿場のバンガローで一夜を明かす。それぞれの事情を抱え、
エゴとエゴがぶつかり合う様子は読んでいてとても面白かった。

かなり厚い本だが、物語に引き込まれ一気に読める。
ただ、ラストは『最悪』と言うタイトルに相応しい内容を期待していたので、
少し物足りなかった。

最悪 (講談社文庫)
最悪 (講談社文庫)

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posted by まどか at 01:59| ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 奥田 英朗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

こんばんは

今月レビューを書いた本は5冊でした。
来月はもっとたくさん書ける様に
頑張ります。

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posted by まどか at 19:31| ☔| Comment(3) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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